今週月曜日、議会本会議にて通算19回目の一般質問の機会をいただき、市長、教育長を始め、行政と議論させていただきました。
- お知らせ
今週月曜日、議会本会議にて通算19回目の一般質問の機会をいただき、市長、教育長を始め、行政と議論させていただきました。
今回の私の質問の主旨と、市長・教育長のご答弁を、要約、一部抜粋にてお伝えします。
質問に対する行政側との全ての詳細なやり取りは、また後日、録画映像や議事録が公開されますので、そちらもご覧いただけると大変嬉しいです。
今回の質問項目も、私のホームページ上での市民の方々からの市政へのご意見やご要望をお聞かせいただくシステムである、「福山目安箱」に寄せられた、市民の方々からの生の声も参考にさせていただき、質問を構成しました。
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1、道路の安全対策
①道路から水路への転落事故の防止について
本市は、市街地の多くが江戸時代以降に海を干拓して造られた平地にあり、その土地は広く水田として利用され、現在に至るまで水田等が残りつつ住宅や商業施設が立地するなど、都市化が進展した街の成り立ちにより水路が非常に多くなっています。そうした中で、水路への転落事故の防止対策の実施状況について、ソフト面・ハード面に関して問い質しました。
また、水路の側を通行せざるを得ない通学路に関しても、各学校との連携・協力の在り方や取り組みの具体等についてお聞きしました。
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それに対し市長から、
「対策の実施は、子ども目線に立った対策を強化している。ソフト対策としては、未就学児や小学生と一緒に通園や通学路に隣接した水路の危険箇所の確認を行ったり、小学生に対しては、着衣泳等、水の事故から身を守る学習もした。またハード対策としては、転落防止策等を設置した。」
とご答弁をいただきました。
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それに対し、更なる議論と要望を私から。
転落の危険性で言うと、特に夜間は危なく、時に、歩行者や自転車だけでなく、自動車も落ちることがあると聞いています。
こういった夜間の視認性が悪くなる時間帯への対策・対応も今後強化していっていただきたいと要望しました。
例えば、水路と道路との境がきちんと見えるように、反射材やラバーポールを設置するとか、路面標示を工夫する等をお願いしました。これだと転落防止柵等の設置よりも費用が安く早急に設置しやすく、危険個所にぜひ対策をお願いしたいと要望しました。
それから、逆に水路に転落した後の対策、取り組みの強化についても要望しました。例えば転落した後にそこからタラップ等を使って水路から脱出できるような取り組みの強化のお願い、特に子ども目線で考えると、大人だとそれほど脱出が難しくない深さでも抜け出すのに困難な水路もかなりあり、その対策への強化を要望しました。
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②自転車通行空間の整備について
本市がこれまで進めてきた市道における自転車通行空間整備の進捗状況と今年度の整備予定について、また整備計画のエリア内における自転車関連事故の状況及びこれまでの整備効果についてお聞きしました。
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それに対し市長から、
「2018年に策定した『福山市道路整備計画』おいて、2027年度までに、市道約45kmを整備することとしており、昨年度末時点で、28.8km、約63%が完了している。今年度は、7路線、2.5kmの整備を予定している。
計画エリア内における自転車関連事故は、2019年から2023年までの5年間にそれぞれ、201件、140件、109件、123件、144件発生している。
『福山市道路整備計画』では、計画策定前の2017年の事故件数213件を2割減少する目標を掲げており、昨年の実績では、約3割減少している。」
とご答弁をいただきました。
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それに対し、更なる議論と要望を私から。
安全安心な自転車通行空間の実現を目指していく中で、更なる対応・対策が必要なことで言うと、外国人の方々の自転車のマナーが悪いという声をよく聞きます。
もしかすると、マナーが悪いというか、それぞれの出身の国ではある意味で常識の範囲内のことでも、自国の感覚のままで振る舞っていることで、日本だとマナー違反になることもあろうかと思っています。
ぜひその辺り、外国人の方々を雇用している企業や日本語学校のような教育機関とも更なる連携を深めていただきたいと要望しました。
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③通学路について
通学路の安全対策のこれまでの成果の具体や取り組みの現状、今後の課題についてお聞きしました。
また、新涯地区において実施している「ゾーン30プラス(最高速度30km/hの区域規制、スムーズ横断歩道、道路の狭さく整備を行ったエリア)」の対策の効果についてと、今後、「ゾーン30プラス」を他の地域へ拡充し、安全対策の強化を推進していくのか、そのお考えについてお聞きしました。
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それに対し市長・教育長から、
「2014年度に策定した『福山市通学路交通安全プログラム』に基づき、延べ5回に亘る全市的な合同点検を行い、本年3月末までに、約2,300箇所の対策が完了している。今年度6回目の合同点検を実施する予定である。引き続きハード・ソフト両面からの対策を継続的に実施し、通学路の安全確保に努めていく。
『ゾーン30プラス』の取り組みの結果、車両速度や通過交通が抑制され、歩行者などの安全性が向上している。特に、小学校の周辺道路に設置したスムーズ横断歩道では、車両の停車率が、59%から92%へと大きく向上した。人身事故件数も、2017年度の17件から、2022年度には4件に減少している。今後、ご理解いただける地域への拡充を図っていく。」
とご答弁をいただきました。
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それに対し、更なる議論と要望を私から。
現状、広島県内での車の交通事故の発生割合がワースト1という状況が続いています。
だからこそ通学路の安全対策は喫緊の課題です。
通学路の安全対策は、子どもたちの命を守ることに繋がるのはもちろんですが、同時に、私たち車を運転する側、ドライバーの人生も守ることに繋がる取り組みです。もし万が一、私たちが交通事故を起こしてしまったときに、誰かの命まで巻き込んでしまったら、一生後悔し続けて生きていかないといけなくなります。
だからこそ、全ての方々の人生を守るために、今後も対策の継続をお願いしました。
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2、子ども医療費助成制度について
一昨年度時点で、中核市62市中26市が助成対象を18歳まで拡充していて、一昨年度時点で、すでに約42%の中核市が18歳まで拡充しているとのことで、現在は更に増えているものと推察されます。
また厚労省の調査によると、令和2年4月時点で、こちらも全国の市区町村の約42%・733自治体が助成対象を18歳まで拡充しており、その前年よりも1年間で74自治体増加したとのことで、当時の調査から4年経過した現在においては、やはり更に拡充した自治体は増えているものと推察されます。
こういった状況において、保護者からは医療費の助成制度を18歳まで拡充してほしいという要望を多くいただいています。
ここ近年、急激な物価上昇をしており、消費者物価指数は4年前と比較し7.7ポイント、昨年比でも2.5ポイントという大きな上昇をし、市民生活、特に子育て世帯の生活に大きな打撃を与えています。各自治体の昨今の動き、本市の出生率や転出の課題、そして近年の急激な物価上昇を見ても、18歳までの拡充をぜひ検討していただきたいと考えています。実際、備後圏域で18歳までに拡充していない自治体は本市のみになりました。近隣の自治体が18歳まで医療費の助成制度を拡充しているところばかりのため、居住地を決める際に、その自治体へ移住している人も一定数いると聞いています。そうなると、税収の面からも、経済活動の減少の面からも、本市にとっては損失だと思います。
一旦、子育て世帯が離れて近隣市へ住宅を購入したとすると、基本的にその後、福山市に住んでもらえる確率は限りなく低くなってしまいます。
18歳という児童の期間まで、自治体が医療費に関してサポートします、というメッセージは、子育て世帯にとって、1つ子育てに手厚いイメージが伝わりやすいと思いますし、若い世代を流出させないことへも繋がると考えます。
そういった観点からも、早期実現への要望をしました。
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それに対し市長から、
「子育てには、経済的な支援だけでなく、サポート体制を含め、妊娠・出産期から子育て期までの切れ目のない総合的な支援が大切である。引き続き、子育てしたい・しやすい街の実現に向け、『福山ネウボラ』の更なる充実に取り組んでいく。」
とご答弁いただきました。
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3、教育行政
①教育長の指針について
三好教育長の後任として、今年4月から新たに教育長として小林巧平氏が就任されました。
これまで三好前教育長が担ってきた教育行政において、継承していくところ、また今後、更なる改善や改革が必要なところについて、それぞれお聞きしました。
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それに対し教育長から、
「『子ども主体の学び』については、一定の成果があり、今後も推進する。一方、全国学力・学習状況調査では、課題があると受け止めている。成果のあった点については、しっかりと継承するとともに、それらの中にも、更に改善できる点があると考えており、今後検証をしながら取り組みを進めていく。」
とご答弁いただきました。
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②統合型校務支援システムの導入について
市教委は、今後6年間で11億1000万円をかけて、来年4月より統合型校務支援システムを導入し、各児童・生徒の名簿、成績や健康状態の管理等、デジタル化を推進していくこととしています。そうした中、すでに複数の中学校で導入している「デジタル採点システム」と、今後導入される統合型校務支援システムとが、上手く連携できるようにしていただきたいと要望しました。
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それに対し教育長から、
「統合型校務支援システムは、情報のデータベース化や校務のデジタル化により、教職員の業務負担の軽減を図り、子ども一人一人に応じた指導や支援を行うことを目的に、新年度から、システムを導入する。
現在、今月中の契約締結に向けて詳細な協議を行っている。デジタル採点システムは、現在、中学校及び義務教育学校32校のうち18校が活用しており、統合型校務支援システムと連携できるようにしていく。」
とご答弁いただきました。
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それに対し、更なる議論と要望を私から。
デジタル採点システムに関しては、実際に資金さえあれば導入をしたいと希望する学校はあると感じます。
これまで教育振興費から資金を出し導入を決めた学校も、本当は他の備品等が欲しい思いがありながら、それを先送りにしてこのシステムを導入している学校もあるので、ぜひ必要だと希望する学校へは、別に予算措置をして導入すべきだと要望をしました。
1校当たりシステムの買取りでも15万円前後で、今後希望する学校へ導入してもそんなに大きな予算ではなく、むしろその費用対効果は十分あるので、まだ導入をしていない学校へぜひニーズ調査をしていただきたいと要望しました。
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③スクールロイヤー制度の導入について
文科省は、令和2年度から全国に約300名のスクールロイヤーを配置する方針を示しましたが、文科省が配置するスクールロイヤーとは別に、東京都港区、富山市、岐阜市、宝塚市、大阪府、三重県、大分県等では、市単位、県単位で独自に導入し、日々教育現場で起きる様々な問題に対して情報横断的、総合的に弁護士が検討し、問題点の発見や深刻化を防ぐための助言を行っています。
これにより、教職員の負担が軽減し、教職員がより子どもたちに向き合う時間に集中し、教育における専門性を発揮することを可能としています。
そういった観点から、本市も独自にスクールロイヤー制度を導入していくべきだと要望し、今後の導入についてお考えをお聞きしました。
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それに対し教育長から、
「事案発生の初期段階から法務の専門家が関わることは、より適切な対応に繋がると考えており、まずは、弁護士資格を有する市職員と連携し、法務相談体制の充実を図っていく。」
とご答弁いただきました。
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それに対し、更なる議論と要望を私から。
今後、まずは弁護士資格を有する市職員と連携するとのことですが、私は理想は、民間弁護士と、管理職がダイレクトで繋がれる仕組みだと思っています。まずは市職員との取り組みをしていただくにしても、その状況を見て、次は民間弁護士との連携を進めていただきたいと要望しました。学校側、特に管理職が利用しやすい仕組みにしていただけるよう要望をしました。
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④部活動の地域移行について
児童生徒のニーズの多様化、生徒数減少に伴う部活動メニューの縮小、教員数の減少と勤務負担増などを背景に、令和4年12月に、スポーツ庁と文化庁により「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」が策定され、公立中学校の休日の部活動については、令和5年度から令和7年度までの3年間を改革推進期間として地域移行に段階的に取り組み、可能な限り早期に実現することを目指すものとされました。そうした中で、昨年度と今年度の本市における取り組みと課題についてお聞きしました。
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それに対し教育長から、
「学校管理外の活動である地域クラブ活動への移行に向けた実証事業に取り組んでいる。昨年度は、2つの中学校において、男女バドミントン部と女子ソフトテニス部を専門性のある地域指導者と競技団体から派遣された指導者が、それぞれ指導している。今年度は、卓球部を追加し、5校でモデル事業を実施している。今後は、複数校での合同実施なども検討している。
現時点での課題は、生徒の心身の健康管理、事故防止及び発生時の対応などについて、責任を担える指導者の育成である。
引き続き、生徒がスポーツ活動に継続して親しむことができる環境づくりについて検討していく。」
とご答弁いただきました。
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それに対し、更なる議論と要望を私から。
実際、移行するという情報だけが先行、錯綜し、保護者が不安になっているケースが多々あります。
これまでと同様、部活動に関しては継続されていくという情報を、教育委員会が積極的に周知していくべきだと要望をしました。
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⑤学力課題について
全国学力・学習状況調査における結果を見ると、本市の子どもたちの学力の状況は、小中学校共に芳しくない結果が続いていると見受けられます。
「ちなみに、全国学力・学習状況調査における、ここ5年間・2019年から(2020年は中止)、2023年までの広島県内の順位(23市町中)の推移は、
小学校 14、23、22、19
中学校 17、21、23、21
となっており、かなり苦戦が続いています。」
そうした中で、これまでも議会本会議の場で、到達度別クラス編成の実施等、新たな取り組みの提案をしてきましたが、今後の施策についてのお考えをお聞きしました。
現状、教育現場において、授業での学習に付いていけなくなった子どもたちが、もう一度授業内容を理解できるまでにその遅れを取り戻そうとしたとき、学校内では、補習授業や個々で教職員が勉強を教えるという仕組みが無いのが現状です。
そうした中で、学習塾等で学力補充ができる子どもたちはそれでも良いですが、そうではない子どもたちにとっては、学校内の仕組みによって学力補充をしていくべきだと考えます。
そのことを鑑みても、学力に応じた、到達度別クラス編成の実施は、施策として理にかなっていると感じますので、まずは数校での試行からでも取り組んでいただけるよう要望しました。
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それに対し教育長から、
「全国学力・学習状況調査結果の受け止めは、算数・数学において、中学生になると数の概念の習得などに課題があると捉えている。
今後の施策については、引き続き幼保小中連携教育を推進し、遊びや生活の中で育んできた『言葉と数』の力を教科の学習へ活かしていく授業、カリキュラムへと改善していく。
到達度別クラス編成については、学力向上の効果が不透明なことや、劣等感を助長する可能性があることから、現時点では実施は考えていない。」
とご答弁をいただきました。
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それに対し、更なる議論と要望を私から。
教育長のご答弁の中で、到達度別クラス編成は、「学力向上の効果が不透明なことや劣等感を助長する可能性がある」とのお答えでしたが、「効果が不透明」というのが到達度別クラス編成を実施しない理由だとすると、では今まで取り組んできた教育行政は、全て教育効果を前もってデータやエビデンスを取ってやっていたのでしょうか?1人1台端末は効果検証したんでしょうか?新しい取り組みですから効果検証などできようはずがない中で、何とか効果を出そうと、手探りで進めている最中です。
福山100NEN教育もそう、英語の5ラウンドの取り組みもそう、新しい教育観で取り組みを進めている中で、効果検証、エビデンスを取って始めたわけではなくて、その中で、最大限の効果を発揮しようと、トライ&エラーを繰り返しながら、教育委員会がチャレンジしながら取り組んでいるわけです。
一方、こと到達度別クラス編成に関しては、海外のデータも含めて、エビデンスを取れることも数多くあります。
それから「劣等感を助長する」とのことですが、では、レベル別に分けている私立学校の生徒たちや、学習塾に通う生徒たちは、劣等感を抱えながら、通っているんでしょうか?違います!
これは結局、子どもたちの課題ではなく、関わる教員側の課題です。
どうその子たちをマネージメントするのか?どうモチベートさせるのか?そのクラスのおける意義や意味をどう理解させるのか?その教員側の課題のはずです。
ですので、やはりまずは、数校からの試行でもいいから、ぜひ到達度別クラス編成の実施を要望しました。
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以上です。
長文を最後までお読みくださり、本当にありがとうございました。