目安箱

秋田市視察レポート・全国トップレベルの学力を支える教育施策とは

2025.08.06 Wed
  • お知らせ

全国学力テストで常に全国トップレベルの学力を維持している秋田市へ視察に伺いました。
秋田市教育委員会の皆さまからの取り組みのご説明の後、意見交換の場を持たせていただき、多くの学びを得ました。

 

実は秋田市も、かつては学力低迷期を経験していたとのこと。
そこから、「家庭学習の習慣化が学力向上の鍵」であることに着目し、PTAと連携して家庭学習の定着に地道に取り組まれてきました。現在では、小学校低学年から保護者の協力のもと、家庭学習にしっかり取り組む習慣が根付いており、中学生になると保護者の介在がなくても自主的に学習できる生徒が増えているとのことです。

 

また、教育委員会と各学校が連携し、授業力の向上にも継続的に取り組んでいます。
特に学力差が生まれやすい数学などの教科では、少人数クラスでの指導を積極的に採用し、その他の教科でも複数教員による丁寧な授業体制を整備しています。

 

さらに、秋田市では2学期制を採用し、定期テストを年4回実施。
テスト前には、教員が率先して放課後に生徒の学習サポートを行い、学力向上に向けた支援体制が確立されています。

 

加えて、学力向上には学習面だけでなく、生活指導の徹底も不可欠とされています。
教員が一丸となり、生活習慣や授業態度の改善にも力を入れているとのことです。

 

教員同士の連携にも注力されており、30〜40代の教員を「ミドルリーダー」と位置づけ、若手教員の育成や学校運営の中核として活躍できる環境を整えています。

 

こうした地道な取り組みの積み重ねにより、秋田市では、学習塾の入塾率が小学生14%、中学生26%と低水準であるにも関わらず、家庭の年収に左右されずに高い学力を維持できているのです。

 

学んだことは、やはり教育は一朝一夕では結果が出ないこと。
しかしながら、子どもたちのための地道な取り組みの継続こそが、何よりも大切であること。
このたびの視察で得た知見と学びを、福山市の教育政策にもしっかりと活かしてまいります。
秋田市教育委員会の皆さま、貴重な学びの場を本当にありがとうございました。

 

皆様からのご意見・ご感想をお待ち申し上げております。